あなたは「サブスクリプション」という言葉をご存知でしょうか。
略して「サブスク」といった方が聞いた事があるのではないでしょうか。
最近よく耳にするようになったと思いませんか。

日本語であえて表現すると、「定期購入」という事になるのでしょうか。
そう聞くと、なんだ従来の定額制と同じだろと思うかもしれません。
では、なぜ今、サブスクリプションがもてはやされるのでしょうか。

そもそもサブスクリプションモデルとは

「定期購入」とか「定額制」というと、従来からそれらを利用したビジネス
はいくらでもあります。例えば、雑誌の定期購読とか、ミネラルウォーターの
宅配とか、しかしこれらは「サブスクリプション」とは呼ばれていませんでした。

ではいつから「サブスクリプション」という言葉を聞くようになったのでしょうか。
当初はインターネットの進展と同じくして、ソフトウエア企業が買切りモデル
から月額利用料を払うことで使用できるいわゆるSaaS(Software as a Serviceの略)
モデルでインターネットを介してアプリケーションを販売するのが一般的になって
きました。

この毎月かかる利用料の事を「サブスクリプション」と表現してたんですね。
私はこのとき初めて「サブスクリプション」という言葉を知りました。

わかりやすい例では、マイクロソフト社のoffice製品が良い例ですね。
従来どおりライセンスを購入する事でアプリケーションが使用できるように
なるタイプに加え、office365といって月額利用料を支払う事で、office製品
を利用できるという買い方もできるようになっています。

今の時代にマッチしている

世の中の消費者の思考が「所有」にあまり価値を感じなくなり、「体験(利用)」
の方により価値を感じるようになってきていることが大きいと思います。
また、インターネット時代全盛の時代になり、リアルな関係性が希薄になる中で、
消費者はどこかのコミュニティに属していたいという願望が大きくなっているの
かもしれません。

現代は商品やサービスが溢れかえっており選択肢が多すぎるので、消費者は選べ
なくなっている事も理由のひとつかもしれません。

人間は選択肢が多すぎると思考が止まってしまうのです。

同じコミュニティに属する人がお薦めしてくれる商品やサービスなら購入しや
すいという心理が働きますしね。

どんなビジネスに広がってきているか

・音楽、映像
AppleMusic、AmazonPrime、spotify、NetFlix、Hulu等々、
あなたもどれかひとつぐらいは利用しているかもしれません。かくいう私も
AmazonPrimeの虜です。
もはやレンタルCD、DVD店が世の中から消えてしまう日も遠くないかもしれません。

・自動車
TOYOYAが「KINTO(キントー)」というサービスを始めました。
お好きな車に毎月定額で3年間乗れるそうです。保険やメンテナンス費用も込みな
のでガソリン代と駐車場とタイヤが自分持ちという事になります。
どこまで広がりを見せるのか注目したいですね。

・紳士服
少し前になりますが、紳士服のAOKIが「suitsbox(スーツボックス)」という
サービスを開始して半年で終了してしまいました。
自分にあったスーツやジャケット、シャツ、ネクタイなど一式を定額で届けてくれる
サービスでしたが、収益見込みがいまいちだったのでしょうか。
良いサービスだと思ったのですが残念です。

・ラーメン
関東で「野郎ラーメン」というブランドを展開するフードリヴァンプが
「1日一杯野郎ラーメン生活」という月額8,600円定額でラーメン1日一杯を食べら
れるサービスを展開しています。
どのくらい会員は集まったのでしょうか。気になるところです。

・書店
国内ではまだあまりやっているところはないようですが、「選書サービス」と言って
会員になるとお薦めの本を毎月送ってくれるサービスがあります。
例えばビジネス書などは毎月大量のタイトルが発行されていて、どれを読むか迷って
しまいます。
トレンドや話題性なども込みで推奨してくれるならありがたいですよね。

このように、今までは考えられなかったような物までサブスクリプションモデルが
広がってきているのです。

あなたのビジネスに取り入れるメリット

さて、このサブスクリプションモデルをあなたのビジネスに取り入れたらどうなる
でしょうか。

・会員数×月額利用料が安定的に売上として得る事ができる

・顧客(会員)の属性がハッキリわかるので、商品やサービスの改善につなげや
すくなる。

・購入のハードルを下げる事ができるので、新規顧客が獲得しやすくなる。
また、会員が口コミで新規会員獲得を後押ししてくれる。

サブスクリプションモデルの成否はいかにあなたの商品やサービスのファンを
増やし、シェアリングとは違い、会員(メンバー)になることで得られる価値を
提供できるかがポイントです。

あなたの商品やサービスでサブスクリプションモデルを検討してみるのも面白いと
思いますよ。